※ 当サイトでは記事内にプロモーションを含んでいます

【車中泊クルマ】N-VANの気になるところを実車で調査

7月に発売されたホンダのN-VANですが、発売前に公表されている情報に基づき、車中泊向きの車か検討しました。

【車中泊DIY】N-VANのシェードをパンチカーペットで自作 
春先に納車されたN-VANですが、車中泊旅行に出かけるためには、さまざまな準備が必要です。 そこで、まず目隠し(シェード)から準備することにしました。 目隠し(シェード)は、就寝時に街灯などの明かりを遮るために使います。また外から車内をのぞ

 

このときは、ハイゼットカーゴなどのキャブオーバーの軽バンよりも室内長は劣るものの、それを補うために助手席をダイブダウンさせることによって、広い空間を作ることができる車ということで紹介させていただきました。

 

ただ発売前ということもあり、このときは価格も含めて詳細は不明でした。

 

その後、実際にN-VANを触る機会があり、カタログを見ているだけでは分からない部分を詳しく調べることができましたので、今回はこれについて書いてみたいと思います。

運転席の後ろの荷室長は?

快適な車中泊をしたいなら、荷室の大きさは重要です。

一人車中泊なら全く問題なさそうですが、夫婦二人でも快適な車中泊ができるのか、気になっていました。

 

カタログや雑誌などでは、オプションのマルチボードを設置して車中泊する方法が紹介されています。

でもこの方法だと、床面が上がってしまうので、できればマルチボードは使いたくありません。

で、気になったのが、そもそも運転席側の荷室長はどれくらいあるのかという点でした。

 

カタログでは、助手席側の荷室フロア長1,585mm、荷室長1,510mmの記載はあるのですが、座席をスライドさせることができる運転席側の記載はありません。

 

そこで実際に測ってみました。

運転席を一番前までスライドさせた状態で、163cm程度の空間は確保できそうです。

 

身長154cmの奥さんに実際に横になってもらったのですが、なんとか運転席側でも眠ることはできそうだということでした。

ただ運転席をスライドさせるレールがあるので、運転席側で横になるためには、何らかの対策は必要だとは思います。

 

この車なら高い室内高を生かして、二段ベッドを作りつけるのが良さそうだと思っていたのですが、運転席側にもベッドを作ることができるならば、さらにベッドメイクの選択肢は広がりそうです。

助手席の座り心地は?

助手席をダイブダウンさせることによって、広い荷室を作ることができるN-VANですが、その反面、助手席の作りが犠牲になっています。

助手席はリクライニングは可能なのですが、スライドさせることはできません。

また運転席と比べても、座面や背もたれのクッションが薄く、背もたれの高さも低くなっています。

 

身長170cmの私が助手席に座ると、こんな感じで、ひざは当たらないものの、ほとんど余裕はありません。

これだけしかスペースがないので、私は助手席では足を組むことはできません。

そうなると長時間、助手席に座っているとお尻が痛くなりそうです。

そこで実際に助手席に2時間くらい座って試してみたのですが、快適とはいえないまでも、お尻が痛くなることはなく、2~3時間くらいなら我慢して座っていられるかなという感じでした。

私よりも体の小さい奥さんは、3時間くらい助手席に座っていましたが、それほど苦にはならないようでした。

 

 

また運転に疲れた時は、奥さんに運転を変わってもらって、助手席で仮眠をとることもあるので、リクライニングの最大角が気になっていたのですが、以下のところまではリクライニングします。

もう少しリクライニングしてほしいところですが、ここまで倒れれば、なんとか眠ることはできそうです。

後部座席の座り心地は?

後部座席を戻すことによって、最大4名まで乗車することが可能です。

ただ後部座席は、スライドどころか、リクライニングも一切しませんので、長時間の乗車は厳しいと思います。

数十分程度の利用なら我慢できると思いますが、後部座席は、緊急用のシートだと思っておくくらいがちょうどかもしれません。

ターボは必要?

N-VANのインプレッション記事を読むと、NAエンジンで十分という記事をよく見かけます。

でも普段、軽自動車にほとんど乗らない私は、NAエンジンだと、物足りないように感じました。

 

ただ他の軽バンと比べると、NAエンジンでもうまくまとまった車に仕上がっているとは思います。

でも日常使いでほしい加速が得られないとストレスを感じそうなので、余裕があるならターボ付きを選択するのが良さそうです。

実燃費は?

ターボ付きのN-VANで一般道を200kmくらい走ったのですが、パネル上の表示では常に20km/ℓ前後を表示していました。

カタログ値は23.6km/ℓということなのですが、実際でも踏み込みすぎないように気を付けて運転すれば、これくらいの燃費は達成できるようです。

高速走行は?

N-VANは運転席の前にエンジンは搭載されているので、高速道路で100kmで走っていても、エンジン音が室内に響き渡るというようなことはなく、法定速度内での走行なら、静かに走行できそうです。

でもトラックを追い越す時など、高速走行しているときに、さらに加速がほしいときでも、鋭い加速は望めません。

もちろんアクセルを踏めば、加速はしますが、普通車に乗りなれている私は、ちょっとストレスを感じます。

これが軽自動車ということなのでしょう。

 

とはいえ、他の軽バンに比べれば、格段に快適に高速道路を走行できると思います。

Honda SENSINGは必要?

N-VANには「HONDA SENSING」が標準装備されています。

  • 衝突軽減ブレーキ
  • 誤発進抑制機能
  • 歩行者事故低減ステアリング
  • 先行車発信お知らせ機能
  • 標識識別機能
  • 路外逸脱抑制機能
  • アダプティブクルーズコントロール
  • 車線維持支援システム
  • 後方誤発進抑制機能
  • オートハイビーム

他社の軽バンに比べれば、かなり充実した内容になっています。

 

一般道では衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリングなどがあれば安心です。

また高速道路では、アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援システムのおかげで、楽に走行することが可能です。

 

実際にアダプティブクルーズコントロールを試してみたのですが、これを使うと非常に運転が楽です。

ただN-VANのアダプティブクルーズコントロールには、渋滞追従機能は付いていないので、渋滞時には使えないのは残念なところです。

他の軽バンと比べて価格が高くない?

他の軽バンに比べて20万円から30万円程度高いように思います。

でも実際にN-VANを運転してみると、商用車であることをあまり感じさせない車に仕上がっており、HONDA SENSINGが標準装備されていることも考えると、それだけの価値はあるように思います。

商用車だけど普段使いでも問題ない?

他のキャブオーバー型の商用軽バンは運転席の下にエンジンがあるので、アクセルを踏み込むと、車内にエンジン音が響き渡ります。

その点N-VANは、運転席の前にエンジンがあるので、多少踏む込んでも、車内にエンジン音が響き渡るようなことはありませんでした。

 

また商用車は荷物をたくさん積むことが前提となっているので、足回りが固めに設定されているのが通常です。

N-VANについても、荷物なし、1名乗車で運転すると、車がぴょこぴょこ跳ねるような感覚はゼロではありません。

でも他の商用軽バンと比べると、乗り心地はずっとましで、乗用車感覚で日常使いができると思います。

で、快適な車中泊はできそうなの?

今回実際に実車に触れてみて思ったのですが、一人車中泊ならたいした工夫をしなくても、快適な車中泊が可能だと思います。

また二名でも車内のレイアウトを工夫することによって、快適な車中泊が可能だと思います。

 

普段は通勤や買い物などにも車を使い、休日に一人あるいは二人で車中泊旅行するような使い方を想定するなら、他の軽バンを選ぶよりもN-VANを選んだ方が、移動も含めて快適な車中泊旅行ができると思います。

 

発売当初はほとんどなかった値引きも三か月経ち、10万円くらいの値引きは期待できるようになっているようですので、軽自動車の旅クルマをお探しの方は、N-VANも検討してみると良いと思います。

コメント